年収700万円の生活レベルは、毎月の「家賃(固定費)」をいくらに設定するかで大きく変わります。
額面だけで判断して高い家賃の部屋を選んでしまうと、一人暮らしでも家族暮らしでも、日々の生活がカツカツになる「高収入ビンボー」に陥る危険性が高いです。
この記事では、不動産のプロが年収700万円の「リアルな手取り額」から逆算した、失敗しない家賃の目安を解説します。
年収700万円の生活レベルはどれくらい?まず結論
国税庁「民間給与実態統計調査」によると、年収700万円は日本の平均年収を大きく上回る水準です。ただし、税金や社会保険料の負担も増えるため、「想像より余裕がない」と感じる人も少なくありません。
実際の生活レベルは「独身か家族持ちか」で大きく変わります。まずはリアルな生活実態の結論からお伝えします。

独身なら比較的ゆとりのある生活がしやすい
年収700万円で独身(一人暮らし)の場合、生活にはかなりのゆとりが生まれます。日々の食費を過度に切り詰める必要はなく、週末の外食や趣味、美容などにもしっかりとお金を使うことができます。
- 自炊と外食のバランスを無理なく取れる
- 趣味や年に数回の旅行にお金をかけられる
- 適正な家賃なら毎月10万円前後の貯金も可能
見栄を張って極端な贅沢をしなければ、お金の不安を感じることなく、生活の満足度と将来への備えを高い次元で両立できる非常に恵まれた環境と言えます。
都内でもエリア次第で選べる物件の幅が広がる
都内の家賃相場は年々上昇していますが、年収700万円であればお部屋探しの選択肢は十分に広いです。都心の人気エリア(渋谷区、港区、新宿区など)でも、築浅で設備の整った1Kや1DKが視野に入ります。
また、少しエリアを広げて城西・城南エリア(世田谷区、杉並区など)や、私鉄沿線を狙えば、広々とした1LDKに住むことも可能です。セキュリティや水回りの設備など、「住まいの質」にこだわった物件選びができます。
夫婦・家族持ちでは家賃と教育費で余裕が変わる
独身時代は余裕がある年収700万円も、専業主婦(夫)や子供を養うファミリー世帯になると「意外と余裕がない」と感じることが多くなります。
- 子供の教育費(塾代や習い事など)の増加
- ファミリー向けの広い物件による家賃の負担
- 家族全員の食費・光熱費・通信費の増大
これらが重くのしかかるため、都心で広い部屋を借りようとすると一気に家計が厳しくなります。将来を見据えるなら、パートナーの共働きで世帯年収を上げるか、家賃をシビアに抑える工夫が必要です。
生活レベルは年収より「手取り」と「固定費」で決まる
「年収700万円だから毎月約58万円使える」と勘違いしていると、家計の余裕が一気に失われやすくなります。
日本の税制では収入が上がるほど税率も高くなるため、実際に口座に振り込まれる「手取り額」は想像以上に少なくなります。この限られた手取り額の中から、毎月必ず支払う「家賃」「保険料」「車の維持費」といった固定費を引いた金額が、あなたの本当の生活レベルを決めるのです。
額面に浮かれず、手取りと固定費のバランスを見極めることが最重要です。
年収700万円の手取り額の目安
生活レベルを正確に把握するには、税金などが引かれた後の「手取り額」を知ることがすべての出発点となります。毎月実際に使えるお金がいくらなのかを確認しましょう。

独身会社員の手取り目安
年収700万円の独身会社員(扶養なし)の場合、所得税・住民税・社会保険料などが差し引かれるため、実際の手取り年収は約520万〜560万円前後が目安です。
年収700万円と聞くと「かなり余裕がありそう」と感じるかもしれませんが、実際に毎月自由に使えるお金は、税金や社会保険料を差し引いた“手取り額”ベースで考える必要があります。
ボーナスの有無によって毎月の使える金額は変わりますが、ボーナス込みの一般的な会社員であれば、毎月の手取りは約36万〜38万円前後が目安です。一方、年俸制などボーナスなし型の給与体系では、毎月約43万〜46万円前後になるケースもあります。
【年収700万円の手取り目安一覧(独身会社員)】
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 額面年収 | 700万円 |
| 引かれる税金・社会保険料 | 約140万〜180万円 |
| 実際の手取り年収 | 約520万〜560万円 |
| ボーナス込みの手取り月収 | 約36万〜38万円 |
| ボーナスなし型の手取り月収 | 約43万〜46万円 |
※扶養家族の有無、居住地、年齢、加入する健康保険組合、賞与割合などによって実際の手取り額は変動します。転職サイトなどでは「約525万〜595万円」と紹介されるケースもありますが、本記事では「実際の生活費設計」に近い水準をベースに解説しています。
配偶者や扶養家族がいる場合の手取りイメージ
配偶者控除や扶養控除が適用される場合、独身者と比較して所得税や住民税の負担が軽くなるため、年間の手取り額は数万円〜十数万円ほど増える傾向にあります。
しかし、税金が安くなって手取りが少し増えたからといって安心はできません。家族が増えれば、食費、日用品費、水道光熱費、教育費がそれ以上に跳ね上がります。結果的に「自由に使えるお金(家計の余力)」は、独身時代よりも圧倒的に少なくなるのが現実です。
月給とボーナス込みで使えるお金は変わる
年収700万円でも、ボーナスの割合によって「毎月自由に使えるお金」は大きく変わります。
例えば、年収700万円・手取り約530万円前後の会社員で、年間120万円がボーナス(手取り約90万円)だった場合のイメージは以下の通りです。
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 年間の総手取り | 約530万円 |
| ボーナス手取り分 | 約90万円 |
| 毎月の生活費ベースの手取り(年間) | 約440万円 |
| 毎月の手取り月収 | 約36万〜37万円 |
一方、年俸制などボーナスが少ない給与体系では、毎月の手取りが約43万〜46万円前後になるケースもあります。同じ「年収700万円」でも、毎月使える現金には7万〜9万円ほど差が出ることもあるため注意が必要です。
特に家賃は毎月固定で発生する支出なので、ボーナスを前提に家計を組むのではなく、「毎月の手取り月収」の範囲内で無理なく支払える物件を選ぶことが重要です。
額面年収700万円と手取り700万円は大きく違う
賃貸の入居審査やクレジットカードの審査で基準とされるのは、税金などが引かれる前の「額面(総支給額)700万円」です。しかし、実際に日々の生活費や家賃を支払うために使えるお金は「手取り約520万〜560万円」です。
この年間約140万〜180万円にも及ぶ「見えないお金のギャップ」を理解しないまま生活水準を上げてしまうと、確実に赤字家計に転落します。常に「手取り」をベースに生活を設計することが、経済的破綻を防ぐための絶対的な防衛線です。
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年収700万円の一人暮らしの生活レベル
では、手取り額をベースにした場合、具体的にどのようなライフスタイルになるのでしょうか。家賃設定によって変わる、リアルな生活実態を解説します。
家賃を抑えれば貯金と趣味の両立がしやすい
毎月の手取りが40万〜44万円前後だと仮定し、家賃を12万円前後に抑えた場合の、比較的バランスの良い一人暮らしのモデルケースは以下の通りです。
| 項目 | 金額目安 | 手取り比率 |
|---|---|---|
| 家賃・管理費 | 11万〜12万円 | 約27〜30% |
| 食費・外食費 | 5万〜6万円 | 約13〜15% |
| 光熱費・通信費 | 2万〜3万円 | 約5〜7% |
| 交際費 | 3万〜4万円 | 約7〜10% |
| 趣味・旅行・美容 | 3万〜5万円 | 約7〜11% |
| 日用品・雑費 | 1万〜2万円 | 約3〜5% |
| 貯金・投資 | 10万〜15万円 | 約25〜35% |
このように、家賃を無理のない範囲に抑えることで、外食や趣味、旅行などを楽しみながらでも、毎月10万〜15万円前後を貯金や投資に回しやすくなります。
特に独身の場合は、固定費をコントロールできれば生活満足度と資産形成を両立しやすく、年収700万円のメリットを実感しやすい水準と言えるでしょう。
都内でも1DK・1LDKを検討しやすい
東京23区内で一人暮らしをする場合、予算が12万〜15万円あれば、狭いワンルームや1Kで妥協する必要はありません。
- 山手線沿線の設備が充実した1K・1DK
- 城西・城南エリア(中野、高円寺、三軒茶屋など)の1LDK
- 少し郊外(吉祥寺や立川など)の築浅・広々1LDK
このように、仕事部屋と寝室を分けたいリモートワーカーにも最適な「1LDK以上の広さ」を十分に検討できるのが、年収700万円の大きなメリットです。
外食・旅行・美容代に使える余裕も出やすい
家賃を適正範囲に収めている限り、自己投資や娯楽への支出にかなり余裕が持てます。
- 週に数回の少し贅沢な外食やデリバリー
- 定期的な美容室、ネイル、マッサージなどのメンテナンス
- 趣味のアイテム購入や、年に数回の国内・海外旅行
これらを満喫しても、赤字に転落するリスクは低いです。ただし、「お金があるから」と無意識に浪費を続けると貯金は増えないため、使うところと貯めるところのメリハリは必要です。
車を持つ場合は固定費が一気に増える
年収700万円あれば車を所有することは可能ですが、都内での維持費は家計に大きなダメージを与えます。
- 駐車場代: 月2万〜4万円
- ガソリン・保険・ローン・車検積立: 月4万〜6万円
合わせて毎月6万〜10万円の「車の固定費」が飛んでいきます。車を持つ場合は、その分だけ家賃予算を下げるか、趣味の出費を減らすといったトレードオフ(代替案)を考えなければ、生活のゆとりは一気に消滅します。
家賃を上げすぎると年収700万円でも余裕はなくなる
「年収700万円だからタワマンに住める」と見栄を張り、家賃18万円以上の物件を選んでしまうと、生活の余裕は一気に減りやすくなります。
例えば、手取り月収44万円前後の場合、家賃18万円を支払うと残りは約26万円です。そこから食費・光熱費・通信費・交際費・美容代・保険料などを支払うと、毎月自由に使えるお金や貯金に回せる金額は大きく減少します。
特に都内で働く高収入層は、外食や交際費、趣味などへの支出も増えやすいため、気づかないうちに生活コスト全体が膨らみやすい傾向があります。
その結果、
- 「思ったより貯金が増えない」
- 「ボーナス頼みの家計になる」
- 「給料日前は節約が必要になる」
といった、“高収入なのに余裕がない状態” に陥るケースも少なくありません。
年収700万円の家賃目安はいくら?
毎月の生活を苦しくしないためには、家賃の上限をしっかり決めることが鉄則です。手取り額から逆算した、絶対に失敗しない適正な家賃ラインを計算してみましょう。

手取りの25〜30%を目安に考える
無理のない家賃設定の黄金ルールは、「毎月の手取り月収の25〜30%以内」に収めることです。
ボーナスなしで手取り月収が約43万〜46万円であれば、家賃目安は「約11万〜14万円前後」となります。物価高騰や将来の貯蓄も考えると、家賃は高くても手取りの1/3(約14万〜15万円)以内に抑えるのが安心です。
これを超えると、生活費や貯金とのバランスが崩れやすくなります。
一人暮らしなら家賃12万〜15万円前後が現実的
毎月の手取りが約44万円と仮定した場合、一人暮らしの家賃は「12万〜15万円」が最も現実的で、生活と貯蓄のバランスが取れる安全ラインです。 この金額に収めておけば、急な出費があっても家計がマイナスになることはなく、毎月安定して貯金や投資にお金を回せます。
都内の人気エリアでも十分に良質な物件が見つかる予算帯なので、最初から「15万円」という上限を超えないことを意識して物件を探すと良いでしょう。
都内で家賃18万円以上にすると固定費が重くなりやすい
手取り44万円前後の人が、家賃18万円(手取りの約40%)以上の物件を選ぶと、生活費に使えるお金は残り26万円程度になります。
家賃という大きな固定費を抱えた状態で、外食や交際費、趣味・美容代などの支出が増えると、年収700万円でも「思ったよりお金が残らない」と感じやすくなります。
例えば、以下のような支出バランスになるケースもあります。
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 食費・外食費 | 6万〜7万円 |
| 光熱費・通信費 | 2万〜3万円 |
| 交際費・趣味・美容 | 8万〜10万円 |
| 残るお金(貯金・予備費) | 4万〜8万円前後 |
特に、旅行や大型出費が重なる月は赤字になりやすいため、毎月の固定費をどこまで抑えられるかが、生活の余裕を左右する重要なポイントです。
同棲・夫婦なら世帯収入と支出で判断する
単独の年収700万円で二人暮らしをする場合、家賃に15万円以上をかけるのは将来的にリスクが伴います。生活そのものはできても、子供が生まれた時の養育費やマイホーム購入資金を貯めるペースが落ちるからです。
パートナーが働いている場合は「世帯年収」をベースに再計算し、一人の収入で賄う場合は、家賃を12万〜13万円前後に抑えて、余力を確実な貯蓄に回すことを強くおすすめします。
審査に通る家賃と無理なく払える家賃は違う
賃貸物件を借りる際の入居審査では、「額面年収の1/3」が基準となるため、年収700万円であれば「月額約19万円」という高額な物件でも審査に通る可能性が高いです。
しかし、「審査に通ること」と「入居後にあなたが余裕のある生活を送れること」は全く別の問題です。
「審査に通る=無理なく暮らせる」ではありません。不動産屋の「お客様の年収なら審査通りますよ!」という言葉に惑わされず、手取りベースの現実的な予算を守り抜いてください。
年収700万円で選びやすい賃貸物件
適正な家賃目安(12万〜15万円)がわかったところで、実際にはどのような物件に住めるのかを見ていきましょう。条件の優先順位をつけることがお部屋探しのカギになります。
一人暮らしなら1DK・1LDKが選択肢に入りやすい
予算12万〜15万円で一人暮らし用の物件を探す場合、都心から少し離れたエリアや私鉄沿線であれば、1DK〜1LDKも十分現実的な選択肢になります。
特に、築年数や駅徒歩分数を多少調整すれば、東京23区内でも比較的広めの1DK・1LDKを選びやすくなります。
- 1DK: 寝室と食事のスペースを分けられる。
- 1LDK: リビングが広く、ソファを置いてゆったりくつろげる。リモートワークにも最適。
ワンルームの窮屈さから解放され、生活にメリハリをつけることができる間取りが十分に狙えます。
一人暮らしの間取り選びのご参考に
エリア次第では2DK・2LDKも検討できる
「趣味部屋が欲しい」「荷物が多いので収納スペースを確保したい」という場合は、エリアや築年数を調整することで、2DK・2LDKといった広めの間取りを選ぶことも十分可能です。
特に年収700万円で、家賃12万〜15万円前後の予算があれば、東京都23区内でも以下のようなエリアでは比較的広めの物件を探しやすくなります。
- 練馬区・板橋区
- 足立区・北区
- 江戸川区・葛飾区
など…
また、築年数がやや古めの物件や、駅徒歩10〜15分程度まで許容すると、23区内でも2DK・コンパクト2LDKの選択肢はさらに広がります。
加えて、東京市部(調布・府中・八王子など)や、埼玉・千葉・神奈川などの隣接エリアまで視野を広げれば、同じ家賃でも「築浅」「駅近」「広めの間取り」など、より条件の良い物件を選びやすくなります。
通勤時間とのバランスは必要ですが、エリア選びを工夫することで、住環境の快適さを大きく向上させることが可能です。
同棲・夫婦なら1LDK〜2LDKが現実的
二人暮らしに必要な物件を探す場合、予算13万〜15万円であれば、通勤に便利な急行停車駅の少し外れや、人気の私鉄沿線などで1LDK〜コンパクトな2LDKが見つかります。
お互いのプライベート空間を確保しつつ、ゆったりとくつろげるリビングのある物件を選ぶのが、同棲や新婚生活を円満にするコツです。築年数や駅徒歩分数を少し妥協すれば、選択肢はさらに広がります。
夫婦・カップルの間取り選びのご参考に
ファミリーはエリア・広さ・教育費とのバランスが重要
子供がいるファミリー世帯で、家賃13万〜15万円前後で2LDK以上の物件を探す場合、人気の都心エリアでは選択肢がかなり限られます。
そのため、以下のような条件調整が必要になるケースも少なくありません。
- 駅から徒歩10〜15分程度離れた物件
- 築年数が古めのリノベーション物件
- 都心から電車で30〜50分程度のエリア
一方で、23区内でも練馬区・板橋区・江戸川区・葛飾区など、比較的家賃相場を抑えやすいエリアでは、条件次第で2LDK以上の物件を十分検討可能です。
ファミリーの場合は、単純な広さだけでなく、公園の多さや治安、通学環境なども重要になります。将来の教育費や貯蓄とのバランスも考えながら、「広さ」「通勤時間」「家賃」の優先順位を整理して物件を選ぶことが大切です。
家賃だけでなく管理費込みの総額で判断する
物件検索サイトで家賃を見る際、「家賃」の金額だけを見て共益費や管理費を見落とすのは危険です。ハイグレードなマンションになるほど、設備維持のための管理費が高く設定されています。
「家賃14万円で予算内だ!」と飛びついても、管理費が毎月1.5万円かかれば、実質的な負担額は15.5万円となり予算をオーバーしてしまいます。物件を探す際は、必ず「家賃+管理費」を合算した毎月の総支払額を基準に判断してください。
年収700万円でも生活がきつくなるケース
平均以上の収入があっても、無意識のNG行動を続けていると「高収入ビンボー」に陥ってしまいます。生活がカツカツになりやすい人の共通点をチェックしておきましょう。

家賃を上げすぎている
年収700万円の人が家計を破綻させる最大の原因は、「身の丈に合わない高い家賃の部屋に住んでいる」ことです。
「これくらい稼いでるし大丈夫」と手取りの40%近くを住居費に奪われてしまうと、食費や光熱費をいくら切り詰めてもキャッシュフローは改善しません。固定費の重さは、経済的な余裕だけでなく精神的な余裕すらも奪ってしまいます。
外食・旅行・趣味など変動費が大きい
「自分へのご褒美」が多すぎるパターンです。
- 毎日のように外食やデリバリーを利用する
- ハイブランドの服や美容に毎月多額をつぎ込む
- 後先考えずに海外旅行に何度も行く
年収700万円は余裕がありますが、大富豪ではありません。使うところと削るところのメリハリ(予算管理)をせず、どんぶり勘定でクレジットカードを切り続けていると、あっという間に貯金が底をつきます。
車・ローン・保険など固定費が重い
家賃以外の固定費が肥大化しているケースも危険です。
- 都心の高い駐車場代と車のローン
- 最新スマホや家電の高額な分割払い(リボ払い含む)
- 過剰な保障内容の生命保険料
これら「毎月自動的に引き落とされるお金」が多いと、手取り40万円以上あっても、実際に自由に使えるお金はごくわずかになり、生活が立ち行かなくなります。
ボーナスを前提に生活費を組んでいる
「毎月の収支は赤字だけど、夏と冬のボーナスでまとめてクレジットカードの支払いをカバーしている」という考え方は、家計管理において最も危険な自転車操業です。
ボーナスは会社の業績によって変動する「不確実な臨時収入」です。不景気でボーナスがカットされた瞬間、一気に支払いが滞り破産のリスクが高まります。毎月の手取りだけで生活が完結するように家計を見直すことが急務です。
都心や人気エリアにこだわりすぎている
恵比寿や中目黒、吉祥寺といった「住みたい街ランキング」の常連エリアは、家賃相場が高いだけでなく、周辺のスーパーや飲食店の物価自体が高く設定されています。 見栄を張ってそうした人気エリアに無理して住んでも、日々の見えない出費が重なり生活費全体が跳ね上がります。
高い家賃を払って狭い部屋に住むよりも、少しマイナーな駅で安くて広い部屋に住む方が、人生の満足度は高くなります。
年収700万円の人が住まいを選ぶときの注意点
高い家賃の賃貸契約を結んでから後悔しないために、物件選びや初期費用に関する重要なポイントをまとめました。引っ越し前に必ず以下の5つを最終確認してください。
家賃は額面ではなく手取りベースで考える
お部屋探しの際、絶対に守るべき鉄則が「手取りベースでの計算」です。額面年収700万円の場合、実際の手取りは約520万〜560万円(月額約43万〜46万円)です。
常に自分の銀行口座に振り込まれる「手取り額」を基準とし、その25〜30%の範囲内で物件を選ぶという強い意志を持ちましょう。
更新料・初期費用・引越し費用も見落とさない
家賃の高い物件は、それに比例して初期費用や更新料も跳ね上がります。
- 初期費用: 敷金・礼金・仲介手数料などで家賃の約5ヶ月分(家賃15万なら約75万円)
- 更新料: 入居後2年ごとに家賃の1〜1.5ヶ月分
引越し業者代や新しい家具家電の購入費を含めると、現金で100万円近くが一瞬で消えていくことも珍しくありません。高収入であっても、これらのまとまった現金をあらかじめ確保しておく計画性が必要です。
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通勤時間と家賃のバランスを見る
家賃を抑えるために、職場から片道1時間半以上かかるような遠方に住むのは、タイムパフォーマンス(時間対効果)が悪すぎます。毎日の満員電車での長距離通勤は、肉体的にも精神的にも大きなストレスとなります。
一方で、家賃が高くても職場の近くに住めば、通勤時間を睡眠やスキルアップ、趣味の時間に充てることができます。家賃の安さと、自分の時間のバランスを慎重に見極める必要があります。
沿線選びのご参考に
今後の結婚・出産・転職リスクも考慮する
現在は独身で自由にお金が使えても、数年以内に結婚や出産などのライフイベントを控えている場合は注意が必要です。子供が生まれれば、教育費や広い家のための住居費など、一気に支出が増大します。
「今の自分」だけでなく「3〜5年後のライフプラン」を見据え、いつでも身軽に引っ越せるよう、過度なローンを組まずに貯金を蓄えておくことが最大のリスクヘッジになります。
見栄よりも毎月の余裕を優先する
「高収入なのだから、タワマンに住んで高級車に乗るのが当たり前」といった世間体や見栄は、家計を苦しめる一番の原因です。
他人の目を気にして無理な固定費を背負い込むよりも、身の丈にあった家賃の部屋を選び、経済的な余裕を持つことの方が圧倒的に重要です。毎月の支払いに追われるストレスのない生活基盤を作ってこそ、「本当の余裕」が生まれます。
年収700万円の生活レベルに関するよくある質問
お部屋探し中の方や、これから引っ越しを考える方からよく寄せられる疑問について、不動産のプロがズバリお答えします。
年収700万円で家賃15万円は高いですか?
A. 独身であれば適正範囲内ですが、上限ギリギリです。
毎月の手取りが約44万円だと仮定すると、家賃15万円を払っても残り29万円あるため、独身なら十分に貯金もできて豊かな生活が送れます。ただし、ファミリーの場合は生活費や教育費の負担が大きくなるため、「やや高い(少し家計を圧迫する)」ラインになります。
年収700万円なら都内で一人暮らしできますか?
A. 十分に可能です。むしろかなり快適に暮らせます。
家賃12万〜15万円の予算があれば、東京23区内の利便性の高い駅で、築浅・オートロック付きの綺麗な1K〜1LDKに住むことができます。自炊と外食のバランスを取りながら、毎月しっかり貯金していくことも現実的です。
年収700万円で結婚生活はきついですか?
A. 贅沢をしすぎなければ十分に生活できます。
ただし、単独の年収700万円で、都心で広いマンションに住み、子供を私立に通わせる…といった生活をすべて叶えるのは厳しいです。郊外への引越しを検討するか、パートナーの共働きで世帯年収を上げる工夫が必要になります。
年収700万円でどれくらい貯金できますか?
A. 家賃や生活費を適正に管理できれば、年間150万〜200万円前後の貯金も十分目指せます。
家賃を適正範囲(12万〜15万円程度)に抑え、無駄な浪費を避ければ、毎月8万〜10万円前後の貯金は現実的です。さらに、ボーナスの一部をそのまま貯蓄や投資に回すことで、年間150万〜200万円前後の資産形成を目指しやすくなります。
年収700万円でも賃貸審査に落ちることはありますか?
A. あります。
年収の基準は満たしていても、過去にクレジットカードやスマホ本体代金の支払いで「滞納履歴(ブラックリスト)」がある場合は、保証会社の審査で落とされる可能性が高いです。
また、自身の年収に対して極端に高額な家賃(例えば家賃20万円など)の物件に申し込んだ場合も審査に落ちやすくなります。
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まとめ
年収700万円の生活レベルと家賃選びの鉄則は以下の通りです。
- 絶対に「額面」ではなく「手取り月収」から逆算する
- 一人暮らしの無理のない家賃目安は「12万〜15万円」
- ファミリー層は将来の教育費を見据えて固定費を極力抑える
- 見栄を張って上限ギリギリの家賃を選ぶと、高収入でもカツカツになる
年収700万円という素晴らしい稼ぎがあるからこそ、家賃などの固定費さえ適正にコントロールできれば、将来の不安なく、充実した暮らし(または家族との暮らし)を実現することができます。
「自分の手取りなら、具体的にどのエリアが住みやすくてお得?」「初期費用を安く抑えて引っ越したい」など、お部屋探しで迷ったら、ぜひ「ホンネ不動産」にご相談ください。
あなたのリアルな家計と将来設計に寄り添った、本当に納得できるお部屋を不動産のプロとして本音でご提案します。