エリア・住みやすい街

東京23区で子育てしやすい区ランキング!支援制度・家賃・住みやすさで比較

【監修】角名 達矢

(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。

「これから子どもが生まれるから、もっと広い部屋に引っ越したい」 「東京23区で子育てするなら、どの区がおすすめ?」

このように、子育てを見据えたお部屋探しでエリア選びに悩むご家庭は非常に多いです。

東京23区は、区によって「子育て支援の手厚さ」「家賃相場」「治安や公園の多さ」が大きく異なります。話題の支援制度だけで引越し先を決めてしまうと、「家賃が高すぎて生活が苦しい」「スーパーが遠くて不便」と後悔してしまうことも。

この記事では、不動産会社の目線から、支援制度・家賃・住環境のバランスを総合的に評価した「東京23区で子育てしやすい区ランキング」と、失敗しないエリア選びのコツを分かりやすく解説します。

東京23区で子育てしやすい区を選ぶポイント

子育て世帯がエリア選びで失敗しないために、必ずチェックしておきたい5つのポイントを解説します。

子育て支援制度の充実度

東京23区では東京都共通の支援に加え、各区独自の制度も設けられています。利用できる制度の内容は区によって異なるため、ライフステージによっては受けられる支援額やサービスに大きな差が生じることもあります。

23区共通の主な支援

  • 018サポート(東京都)
    0〜18歳へ月額5,000円を所得制限なしで支給
  • 医療費助成・学校給食費の無償化
    23区では高校生相当年齢までの医療費助成や、公立小中学校の給食費無償化が実施されています。
  • 第2子以降の保育料無償
    0〜2歳児の第2子以降の保育料が所得制限なしで無料

区独自の支援例

  • 港区(出産費用助成)
    国の出産育児一時金に加えて最大31万円を独自で上乗せ助成
  • 新宿区(バースデーサポート)
    子どもの誕生時などに最大8万円分の買物・食事券を支給
  • 杉並区(子育て応援券)
    一時預かりや家事代行に使える専用チケットを無償交付
  • 各区(家事・育児支援)
    産前産後の家事支援やベビーシッター利用助成などを実施している区も多く、自己負担額や利用条件は区によって異なります。

※制度内容は2026年時点の東京都および各区公式ホームページをもとに作成しています。制度内容や対象条件は変更される場合があるため、最新情報は各自治体の公式サイトをご確認ください。

「現金給付(お金)」と「家事代行等のサービス」のどちらを優先するかで区を絞り込むのが、失敗しないエリア選びのコツです。

保育園・幼稚園・学校の選択肢

共働き世帯にとって、保育園の入りやすさ(待機児童の少なさ)は死活問題です。現在、多くの区では国基準で待機児童ゼロとなっていますが、希望する保育園に入れるとは限りません。

また、将来を見据えて「公立小学校の評判が良いエリア」を選ぶご家庭も増えています。

治安や街の落ち着き

子どもが安全に暮らせるよう、犯罪発生率が低く、繁華街から離れた落ち着いた住宅街がある区を選びましょう。

駅前は栄えていても、徒歩10分も離れると静かな住宅街が広がるエリアは子育てに最適です。

公園・病院・買い物環境

休日に子どもを遊ばせる「大きめの公園」や、急な発熱時に駆け込める「小児科・休日診療所」が近くにあるかは重要です。

また、オムツやミルクなどかさばる日用品を日常的に買い出しできる大型スーパーが生活圏内にあるかも確認しましょう。

家賃相場と住まいの広さ

どんなに支援制度が手厚くても、家賃が高すぎて生活費が圧迫されては本末転倒です。

「世帯収入に見合った家賃相場」と、「子どもが成長しても手狭にならない広さ(2LDK以上など)」のバランスが取れる区を選ぶことが、最も現実的で重要です。

東京23区で子育てしやすい区ランキング

「支援制度・治安・家賃・生活環境・ファミリー向け物件の探しやすさ」を総合的に評価し、不動産実務の視点から選んだランキングトップ10をご紹介します。

※本ランキングは、警視庁の治安データや各区の家賃相場、支援制度といった「客観的な指標」に、不動産会社ならではの「実際のファミリー層からの指名や住み心地のリアルな声」を掛け合わせて総合評価しています。

1位:文京区|教育環境と治安の良さが魅力

23区でトップクラスの治安の良さを誇り、犯罪発生率が非常に低いのが文京区です。

名門とされる公立小学校が多く、教育熱心なファミリー層から絶大な人気を集めています。家賃相場は高めですが、安心・安全な環境はお金に代えられない魅力があります。

2位:世田谷区|公園や住宅街が多くファミリーに人気

砧公園や駒沢オリンピック公園など、子どもがのびのび遊べる大型公園が点在する世田谷区。

落ち着いた低層の住宅街が広がり、ファミリー向けの2LDK・3LDK物件の数も23区内でトップクラスに多いため、理想の物件に出会いやすい環境です。

3位:杉並区|落ち着いた住環境と都心アクセスのバランス

新宿などの都心へ出やすいアクセス性を持ちながら、善福寺川緑地など自然も豊かな杉並区。

子育て応援券の配布など区独自の支援制度も充実しており、共働きで通勤利便性を確保しつつ、静かな環境で子育てしたい層にぴったりです。

4位:江東区|再開発エリアが多く子育て世帯にも人気

豊洲や有明などの湾岸エリアから、清澄白河などの落ち着いたエリアまで併せ持つ江東区。

歩道が広く整備されたエリアが多く、ベビーカーでも移動しやすい環境が整っています。大型ショッピングモールも多数あり、休日の買い物やレジャーに困りません。

5位:練馬区|家賃と自然環境のバランスが良い

23区内で緑被率(緑の多さ)が高く、のどかな雰囲気が漂う練馬区。

家賃相場が比較的リーズナブルで、同じ予算でも都心より一部屋多い広い物件を借りやすいのが最大のメリットです。小児科などの医療機関も比較的充実しており、初めての子育てにも安心です。

6位:品川区|交通利便性と子育て支援のバランス

独自の小中一貫教育など、先進的な教育・子育て支援に力を入れている品川区。

品川駅や大崎駅など都心へのアクセスが抜群で、仕事と育児を両立させたいパワーカップル(共働き世帯)から高い支持を得ています。

7位:北区|家賃を抑えながら子育てしやすい

赤羽や王子などを擁し、下町の温かさが残る北区。

子育て支援に積極的に取り組んできた区として知られており、高校生までの医療費助成などをいち早く取り入れた実績があります。家賃相場も安く、物価も抑えやすいため堅実に生活できます。

8位:板橋区|医療・公園・家賃のバランスが良い

大学病院や総合病院が複数あり、子どもの急な病気や怪我にも安心な板橋区。

家賃相場が安く、大きな公園も点在しているため、コストパフォーマンスの高さは抜群です。気取らない庶民的な雰囲気で、肩肘張らずに子育てができます。

9位:足立区|家賃を抑えたい子育て世帯向け

23区内でもトップクラスに家賃相場が安い足立区。「舎人公園」のような超大型公園があり、休日は多くの子連れファミリーで賑わいます。

近年は治安改善の取り組みが進み、近年は子育て世帯からも注目されるエリアとなっています。

10位:葛飾区|下町感と家賃の安さが魅力

水元公園などの広大な自然と、人情味あふれる下町の雰囲気が魅力の葛飾区。

物価も家賃も非常にリーズナブルで、生活費をしっかり抑えて将来の教育資金やマイホーム資金を貯蓄に回したい堅実派のファミリーにおすすめです。

目的別|子育て世帯におすすめの23区

ご家庭によって「何を一番優先したいか」は異なります。目的別におすすめの区をまとめました。

教育環境を重視するなら文京区・世田谷区

子どもの教育を第一に考えるなら、文教地区として名高く治安が良い「文京区」や、私立校へのアクセスが良く落ち着いた住宅街が広がる「世田谷区」が王道です。

家賃を抑えたいなら練馬区・板橋区・足立区

将来のマイホーム購入や教育費のために今は貯金を頑張りたいなら、23区北西部〜東部の「練馬区」「板橋区」「足立区」がおすすめです。

都心より家賃が数万円単位で安くなります。

共働きで通勤重視なら品川区・江東区

通勤時間を減らして子どもとの時間を増やしたい共働き世帯には、都心アクセス抜群の「品川区」や、オフィス街に近く職住近接が叶う「江東区(特に湾岸エリア)」が適しています。

自然や公園を重視するなら世田谷区・練馬区・杉並区

休日は子どもを大きな公園で思い切り走らせたい、自然に触れさせたいというご家庭には、公園面積が広く緑豊かな「世田谷区」「練馬区」「杉並区」がぴったりです。

初めての子育てなら医療・買い物環境も重視する

右も左も分からない初めての育児では、小児科や総合病院が充実している「板橋区」や、ベビーカーで日用品の買い出しに行きやすい大型商業施設がある「江東区」などが安心です。

東京23区で子育てしやすい区の家賃相場

子育てエリアを選ぶ際、避けて通れない「家賃」の現実について解説します。

人気区は家賃が高くなりやすい

文京区や品川区、世田谷区の一部など、子育て世帯に人気で治安が良いエリアは、当然ながら家賃相場も跳ね上がります。

「住みたい街」と「払える家賃」の現実的なすり合わせが必要です。

ファミリー向けは1LDKより2LDK以上が現実的

子どもが歩き回り、おもちゃが増えてくることを考えると、生活空間と寝室を分けられる「2LDK以上」の広さ(約50平米〜)が必要になります。

23区内ではエリアによって差がありますが、2LDKではおおむね13万円以上が目安となり、人気エリアでは20万円を超えることもあります。

家賃を抑えるなら駅徒歩・築年数・エリアを広げる

予算内で希望の広さを確保するためには、条件の緩和が必須です。

「駅から徒歩15分まで許容する」「築年数は30年でもリノベーション済みの物件を狙う」「希望する区の隣の区まで候補を広げる」などの工夫で、家賃は大きく下がります。

部屋探しで失敗しないための優先順位の付け方を解説

https://honnne.com/blog/archives/17967

家賃だけでなく保育園・学校・生活導線も見る

家賃が少し高くても、実家から近くサポートを受けやすい、夫婦の職場まで乗り換えなしで行ける、といったトータルの「生活のしやすさ」を含めて予算を検討することが大切です。

子育て世帯が23区で部屋探しするときの注意点

内見時や物件探しの際に、子育て目線で必ずチェックしておきたい5つのポイントです。

保育園や学校までの距離を確認する

毎日の送り迎えが発生する保育園や、子どもが重いランドセルを背負って歩く小学校までの距離とルートは最重要です。

歩道が狭くないか、危ない交差点がないか、実際に歩いて確認しましょう。

ベビーカーで移動しやすい街か見る

物件の周辺に、ベビーカーですれ違える幅の歩道があるか、駅にエレベーターが設置されているかを確認します。

坂道が多すぎるエリアは、電動自転車がないと生活が厳しくなるため注意が必要です。

スーパー・病院・公園までの距離を確認する

「子どもが熱を出した時にすぐ行ける小児科があるか」「オムツを買えるドラッグストアやスーパーが近くにあるか」「少しだけ遊ばせられる小さな公園があるか」という、半径500m以内の日常の導線をチェックしましょう。

騒音や交通量の多さも内見時に見る

大通り沿いや線路沿いの物件は、車の排気ガスが気になったり、騒音で子どものお昼寝が妨げられたりすることがあります。

内見時は窓を開けて、音や空気の環境をしっかり確かめてください。

子どもの成長を見越して間取りを選ぶ

「今はベビーベッドが置ければいい」と思っていても、数年後には走り回り、やがて学習机が必要になります。

引越し費用は高額なため、最低でも「小学校入学前まで」の5〜6年先を見据えた間取り選びをしましょう。

子育て世帯に向いている間取りと広さ

子どもの年齢や働き方に合わせて、どのような間取りを選ぶべきか解説します。

夫婦+乳幼児なら1LDKも選択肢

まだ子どもが動かない乳児期(0〜1歳)であれば、目の届きやすい広めの1LDKでも十分に生活可能です。

ただし、歩き始めると一気に手狭になるため、数年以内の住み替えを前提とする場合に限ります。

子どもが成長するなら2LDK以上が安心

子育て世帯のスタンダードは「2LDK(50平米〜60平米)」です。

LDKに加えて「夫婦の寝室」と「子ども部屋(または遊び部屋)」を確保できるため、小学校低学年くらいまでは快適に過ごせます。

在宅ワークがある家庭は部屋数も重要

夫婦のどちらかがテレワークをしている場合、子どもの泣き声や生活音と仕事空間を切り離すために、もう一部屋多い「3LDK」や、書斎付きの物件が必要になるケースが増えています。

収納の広さとベビーカー置き場も確認する

子育ては驚くほど物が増えます(衣類、おもちゃ、ストライダー、季節のイベント用品など)。

各部屋のクローゼットの容量はもちろん、玄関に「ベビーカーを広げたまま置けるスペース」があるかは、日々のストレスを大きく左右します。

東京23区で子育てしやすい区を選ぶときの失敗例

最後に、不動産会社がよく目にする「エリア選びのありがちな失敗パターン」をご紹介します。

支援制度だけで区を選んでしまう

「〇〇区は毎月数千円の助成がある!」と飛びついたものの、その区の家賃相場が今の区より毎月2万円も高ければ、結果的に大きなマイナスになってしまいます。支援制度はあくまで「おまけ」と考えましょう。

家賃を上げすぎて生活費が苦しくなる

「子どものために良い環境を」と無理をして高い家賃の物件を借りてしまい、休日のレジャー費や将来の教育費の貯金に回すお金がなくなってしまう失敗です。

家賃は手取り収入の3分の1以下に抑えるのが鉄則です。

駅近だけを重視して住環境を見落とす

通勤の便利さを優先して駅前徒歩3分の物件にした結果、「繁華街が近くて夜中までうるさい」「パチンコ店や居酒屋が多くて教育上良くない」と後悔するケースです。

子育て世帯は、あえて「駅から徒歩10〜15分の閑静な住宅街」を選ぶのが正解なことも多いです。

保育園・学校・通勤の動線を確認していない

物件自体は良くても、「家から保育園まで歩いて15分、そこから駅まで戻るのに10分」といった動線だと、毎朝の通勤が地獄のような忙しさになります。

日々のリアルなシミュレーションが不足していると起こる失敗です。

今の子どもの年齢だけで間取りを決めてしまう

「まだ小さいから収納は少なくていい」と決めてしまい、2年後におもちゃや服が溢れかえって部屋が機能しなくなり、泣く泣く高い引越し費用を払って再度引越しをする羽目になるパターンです。

東京23区で子育てしやすい区に関するよくある質問

不動産会社によく寄せられる、23区の子育てエリア選びに関する疑問に簡潔にお答えします。

東京23区で子育て支援が手厚い区はどこですか?

医療費助成など東京都全体で共通する制度は整っていますが、区独自の支援では、出産・子育てに関する助成や家事・育児サポートが充実している「港区」「中央区」「品川区」や、「子育て応援券」を実施している「杉並区」などが代表的です。

一方で、港区や中央区は区独自の支援制度が非常に充実している反面、家賃相場も23区内で特に高い水準にあります。そのため、本記事では「子育て支援・家賃・住環境」のバランスを重視した総合ランキングには含めていません。

予算に余裕があるご家庭であれば、こうした支援制度の充実した区も選択肢の一つになるでしょう。

家賃が安くて子育てしやすい区はどこですか?

家賃相場が控えめでファミリー層に人気なのは「練馬区」「板橋区」「江戸川区」「足立区」などです。

都心から少し離れる分、緑が多くのびのびとした環境が手に入ります。

治安が良くて子育てしやすい区はどこですか?

23区内で犯罪発生率が低く、特に治安が良いとされているのは「文京区」や「杉並区」「目黒区」「世田谷区」などです。

繁華街が少なく、落ち着いた住宅街が形成されているエリアです。

共働き世帯におすすめの区はどこですか?

通勤時間を短縮できる都心アクセスの良さと、保育園や買い物環境が整っている「江東区(湾岸エリアなど)」「品川区」「大田区」は、忙しい共働き世帯(いわゆるパワーカップルを含む)世帯に非常に人気があります。

子育て世帯は何LDKを選ぶべきですか?

お子様が1人の場合は、小学校低学年までを見据えて「2LDK(50〜60平米)」が最も現実的で探しやすい間取りです。

お子様が2人以上、またはテレワーク部屋が必要な場合は「3LDK」を視野に入れましょう。

まとめ

東京23区での子育てエリア選びについて、ポイントをおさらいします。

  • 支援制度の良さだけでなく「家賃」と「治安」のバランスを見る
  • 文教地区なら文京区、自然重視なら世田谷区や練馬区など目的で選ぶ
  • 予算を抑えるなら駅徒歩や築年数の条件を緩めるのがコツ
  • 内見時はベビーカーでの移動や、スーパー・病院への導線をチェックする

「すべてが完璧な区」というのは存在しません。各ご家庭で「予算」「通勤時間」「教育環境」などの優先順位をしっかりと話し合い、無理のない範囲で生活が楽しめるエリアを見つけてください。

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(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。

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